星の数を数える男
6月になって仕事が1個増えました。アスベストの検鏡・計数です。
空気中に飛散するアスベスト繊維を捕集し、これを処理をした検体を位相差顕微鏡で観察し繊維数を数えるという作業です。 分散液の屈折率や偏光板の角度により、ある繊維はプレアデス星団の若い星々のように美しいサファイアブルーに光り、またある繊維は球状星団の年老いた星々のように荘厳な金色の光を放ちます。まるで光害のない田舎で望遠鏡で覗いた天の川を見るよう… 検鏡は計数範囲だけでなく視野内の隅々に目を光らせなければなりません。 計数はその繊維がアスベストであるか、計数対象となる形状をしているかなどを確実に判定しなければなりません。 視野の背景は暗く繊維自体は明るく輝くため、コントラストの大きさに目はすぐ疲れます。 プレパラートの乗ったステージの縦横2軸操作、ピントコントロール、偏光板の角度変更、カウンター操作、サンプル撮影のシャッターなどで両手は常に塞がり、粒子を2000個も数える頃にはカウンターのボタンを押すのも億劫になってきます。 そして顕微鏡を覗く姿勢は前屈み。頭の重さを斜めに支える首と肩、腰の筋肉が時間と共に悲鳴を上げはじめます。 2検体も調べたあとはイスから立つ時、思わず「よっこいしょ」と声が出てしまいます。急に立ち上がると頭がふらふらして吐き気がしたり。 普段入らないような大口依頼で一過性だけど、はっきり言ってやりたくない仕事ですよ。目も悪くなるしね。
by sekidousai
| 2008-06-07 22:58
| 日常
|
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